一般財団法人 健康とアートを結ぶ会

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インタビュー 2025.03.10

光と影が織りなす癒しの世界 – 切り絵作家・MANAEさんインタビュー

当団体では毎年、“健康とアートの関係”をテーマにした作品を募集する「健康をめざすアート公募展」を開催しています。今回は、2024年度の公募展にて見事受賞された、切り絵作家のMANAEさんに、作品に込めた想いや創作活動についてお話を伺いました。

健康とアートを結ぶ会(以後Q):
本日は、MANAEさんにお話を伺いたいと思います。MANAEさんの作品は、私たちの心身にどのような影響を与えてくれるのでしょうか。まず、今回の公募展にご出品された『花火』という作品についてお聞かせください。
MANAEさん(以後A):
今回のテーマが『健康』ということでしたので、病気などで気持ちが落ち込んでいる人たちが、希望の光に向かって進んでいけるようにという想いを込めました。花火が光った瞬間に、動物たちが笑顔になる様子を描くことで、さまざまな人々が喜びを分かち合い、励まし合う姿を表現したかったんです。動物は人間の象徴でもあり、戦争などでつらい思いをしている子どもたちへのメッセージも込めました。

Q:
切り絵のどのようなところに魅力を感じますか?また、切り絵が人々の心身に与える影響についてどのようにお考えですか?
A:
白い紙に光を当てたときに生まれる影の美しさに惹かれました。切り方や光の当て方によって、さまざまな表情が生まれるのが面白いんです。また、切り絵は集中力を高め、心を落ち着かせる効果があると感じています。作品を通して、見た人が癒しや喜びを感じ、前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいです。

Q:
作品を作る上で、特に意識していることはありますか?また、創作活動がMANAEさんご自身の心身に与える影響についてもお聞かせください。
A:
光と影のバランスを意識しています。どの方向から光が当たるかをイメージしながら、立体的に切り抜いていくことで、奥行きや遠近感を表現しています。最終的な仕上がりをイメージしながら、リハーサルのように光を当てて確認することもあります。作品制作は、私にとって癒しであり、喜びでもあります。一つの作品を作り上げる達成感は、大きな満足感を与えてくれます。また、作品を通して多くの方と交流することで、社会とのつながりを感じ、生きがいにもなっています。

Q:
今後の展望についてお聞かせください。また、アートと健康の関係について、今後どのような活動をしていきたいですか?
A:
これからも光と影の表現を追求していきたいと思っています。そして、私の作品を通して、見た人がそれぞれの感じ方で楽しめるような、影絵遊びのような体験を提供できたら嬉しいです。今後は、ワークショップなどを開催し、切り絵の楽しさや、アートがもたらす心身への効果を多くの方に伝えていきたいです。

Q:
最後に、影響を受けた作家はいらっしゃいますか?
A:
影絵作家の藤城清治さんの作品が昔から好きです。動物がたくさん出てくる作品に魅力を感じます。
Q:
本日は貴重なお話、ありがとうございました。
A:
ありがとうございました。

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