一般財団法人 健康とアートを結ぶ会

news&topics

ニュース&トピックス

くまぱぱさんと宮島永太良
インタビュー 2026.06.18

第3回「健康をめざすアート公募展」佳作入選者・くまぱぱさんインタビュー

一般財団法人「健康とアートを結ぶ会」代表理事・宮島永太良が、第3回「健康をめざすアート公募展」佳作入選者・くまぱぱさんにお話をうかがいました。

くまぱぱさんのプロフィール

くまぱぱ = Toshizo Shimizu
【略歴】
1955年 東京都新宿区生。
幼少期に神奈川県横浜市に転居。神奈川県立神奈川工業高等学校産業デザイン科卒。
大手企業のデザイン部にグラフィックデザイナーとして勤務。
その傍ら講談社フェーマススクールのコマーシャルアートコースを受講し、デッサンと油絵のスクーリングなどにも参加。

1981年 ペンションを経営するために退職し、八ヶ岳南麓に移住。アートは趣味となる。
その後独学でMacintoshコンピューターのスキルを身に付け、自身のペンションのみならず地域の観光関連施設などのウェブサイトや印刷物などのデザイン、イラスト制作、写真撮影などを行う。

2000年 膠原病の一つである成人スティル病(指定難病)発症。

2013年 一進一退を繰り返しつつ続けていたペンションを閉店。再びアート系が本業となる。

2020年 自身の作品を発表・展示することには、あまり関心がなかったが、東京青山でのデジタルフォトアート・グループ展への参加をきっかけに発表を積極的に考えるようになる。
写真を元としたデジタルアート作品から始めたが、その後デジタルを徐々に減らし、現在は手描き中心となっている。

宮島永太良(以後Q):
本日はよろしくお願いいたします。前回につづき、佳作入選おめでとうございます。まずはじめに、くまぱぱさんの画歴について教えてください。
くまぱぱさん(以後A):
子どもの頃から絵を描くことに興味がありました。小学5年生の頃に油絵を描いてみたくなり、初心者セットと小さなイーゼルを両親から買ってもらって、描いたのがきっかけですね。ほぼ独学で自由に描いていました。

そういった経験があり、高校は県立のデザイン科に進み、デッサンや美術史、デザインなどの専門的なことを学びました。絵を本格的に描くようになったのはその頃ですね。部活も美術部に入って油絵を描いていました。高校2年生からはグラフィックデザインを専攻して、卒業後は大手企業のデザイン部に所属しました。

社会人になってからは、仕事でポスターやパンフレットなどの印刷物を作っていました。自分自身の作品づくりや展示などについて意識することはなかったのですが、7、8年ほど前に、友人から誘われて参加したフォトアートのグループ展がきっかけで「面白いな」と感じるようになり、制作活動を始めました。

インタビューに応じるくまぱぱさん

Q:
この公募展に応募したきっかけを教えてください。
A:
ここ数年、長期の入院や薬物療法を経験して、健康について考えることが増えました。この経験をテーマに作品を描き、応募してみようと思ったのが出展のきっかけです。
Q:
佳作を受賞した「悲鳴=左手の懊悩」についておうかがいします。昨年、佳作を受賞した「冬に在り春を想う」とは作風が大きく異なっていますね。
A:
その持病をきっかけに発症したリウマチが影響しています。日常生活に支障が出るほどの痛みを感じることがあり、作品の制作中も痛みで筆が持てず、思わず落としてしまうこともありました。

佳作を受賞した作品「悲鳴=左手の懊悩」

Q:
ご自身の作品制作において、こだわっていることや大事にしていることを教えてください。
A:
インスピレーションですかね。自分で考えることとは別に、「どこからか降りてくるものをうまく捕まえて描く」ことが大事だと思います。
あとは体調も大事ですね。ただ、自分の場合は体調が悪い時も「描いていることで乗り切れた」ということもありました。
Q:
アートセラピーという分野もありますよね。本当に好きなことをするのは、体にも心にも良いことだと思います。「アートは人の心を豊かにし、心身の健康に寄与する」というのは当会のテーマでもあります。くまぱぱさんご自身が制作を通してそのような経験をされたというお話は、とても印象的です。
A:
病気を持っていることに特にこだわるつもりはないのですが、描いていることが自分自身の支えになっていると感じることがあります。
また、この公募展の展示会を通じて、他の作家さんと交流ができたのも良い経験でした。いろんな人がいろんな作品を作っていて、「こういうのがいいんだよなぁ」と実感しました。
Q:
最後に、今後の活動について聞かせてください。
A:
一生描き続けたいと思っています。
病気を抱えてはいますが、描けるうちに少しでも多く描きたいという気持ちです。今年もこの公募展に応募したいと思っています。

くまぱぱさんと宮島永太良
取材日 2026年6月8日(月)
場所 銀座ミーツギャラリー

アーカイブ